Cさん寄稿 大きな瑠璃色の手毬のように
花が少ない梅雨時に咲く紫陽花。
雨上がりの美しい色合いはもちろんのこと、
まるで毬(まり)のようでコロンと丸くまとまっている姿も目に楽しいものです。
紀念堂にも紫陽花が咲きました。しかも今年は特大サイズ。
写真では大きさがわかりづらいかもしれませんが・・・
小玉スイカのような、ドッジボールのような。
どこかぽってりとして平和な風情。
6月28日の法要に集まった皆さんと愛でました。
ところで紫陽花の原産地は日本。
ならば万葉集に紫陽花の花はたくさん登場するのかな?と思って調べてみましたら、
わずか2首のみ。
言問はぬ 木すらあぢさゐ 諸弟(もろと)らが
練りのむらとに あざむかれけり (大伴家持)
あぢさゐの 八重咲くごとく 弥つ代にを
いませわが背子 見つつ偲はむ (橘諸兄)
万葉集にもっとも多く登場する植物は萩、次いで梅。
いずれも100首を超えています。
梅雨の風物詩とも思える紫陽花ですが、いにしえびとの歌への登場回数は控えめ。
でも、それもちょっと素敵ですね。